1. 学会活動
1.1 音声・聴覚研究会
3月27日と28日の2日間、私が世話役となり上智大学が会場で音声研究会と聴覚研究会の共催による音声・聴覚研究会が開催されました。特に1日目は“International Workshop on Frontiers in Speech and Hearing Research”と称して国際ワークショップが開催され、22件の発表がありました。そのうち始めの3件は招待講演で、その後、19件のポスター発表がありました(そのうち私が関係する発表は[2006_25, 2006_26, 2006_27, 2006_28, 2006_29, 2006_30, 2006_31, 2006_32])。2日目は14件の一般講演があり、私が関係するものは2件ありました[2006_33, 2006_34]。
1.2 日本音響学会サマーセミナー
夏に白馬で行われたサマーセミナーに実行委員兼講師として参加し、音声の基礎を担当しました。また、ミニアクティビティーとして、パイプとフィルムケースを使った声道模型の工作を参加者と一緒に行いました。
1.3 Interspeech
アメリカのPittsburghで開催された音声コミュニケーションに関する国際会議“Interspeech”に、荒井研からは1件の発表がありました[2006_11]。また、Scientific Review Committeeとして査読にも関わりました。
1.4 日米音響学会ジョイントミーティング
2006年の11月から12月にかけて、ジョイントミーティングがHawaiiで開催されました。私はアメリカ音響学会(ASA)音響教育委員会委員でもあり、また日本音響学会(ASJ)音響教育調査研究委員会委員長でもあることから、音響教育分野のプログラム委員に任命され、2006年7月にはプログラム委員会TPOM(Technical Program Organizing Committee Meeting)に参加しました。最終的に音響教育分野では次の3つのスペシャルセッションを企画しました:2aED Demonstrations & Tools in Acoustic Education, 2pEDa Education in Acoustics for Children, 2pEDb Take-5。そのうち私は2つ目のスペシャルセッションのオーガナイザー兼座長を務めました。また、デモセッションではブースで音声に関わる音響教育のデモをしました。それらの教育セッションでの3つの招待講演[2006_13, 2006_14, 2006_15]の他、音声コミュニケーション[2006_16]と建築音響のセッション[2006_19]でもそれぞれ招待講演がありました。荒井研からも多数参加があり、上記5件の招待講演以外に7件の発表[2006_12, 2006_17, 2006_18, 2006_20, 2006_21, 2006_22, 2006_23]がありました。おそらく、日本の1研究室からの参加人数は最多であったと思われます。
1.5 日本音響学会編集委員会
1.5.1 日本音響学会AST誌に解説論文
2005年から編集委員会会誌部会の委員として日本音響学会誌と英文誌Acoustical Science and Technology (AST) の編集に携わって参りました。前述の日米音響学会ジョイントミーティングに時期を合わせて、小特集“Amazing World of Sounds with Demonstrations”を企画。担当編集委員として前書き[2006_07]を共同執筆する他、として日本の音響教育に関するInvited Review [2006_08]を音響教育調査研究委員会委員長としてとりまとめ執筆しました。
なお、上記Invited Reviewで取り扱った内容の一部には、音声ファイルや動画ファイルが付属しています:
http://www.asj.gr.jp/2006/data/ast2706.html
1.5.2 日本音響学会誌に連載企画「音の博物館」
日本音響学会音響教育調査研究委員会が中心となって、博物館・科学館の調査をもとに日本音響学会誌に連載企画「音の博物館」が2006年12月より始まりました(荒井が担当編集委員)。
日本音響学会誌 連載企画「音の博物館」のページ:
http://www.asj.gr.jp/publication/museum.html
1.6 日本音響学会音響教育調査研究委員会
日本音響学会では音響教育調査研究委員会委員を2003年から務めさせていただいており、2005年からは委員長に就任し委員会を取りまとめています。2006年も引き続き委員長として様々な取り組みを進めています。
1.6.1 音響教育調査研究委員会のホームページがスタート
本委員会の活動から音響教育に関わる教材、デモンストレーションに至るまで、様々な情報を学会の内外に発信するために、ホームページがスタートした。是非一度、ご覧ください。
日本音響学会音響教育調査研究委員会のホームページ:
http://wwwsoc.nii.ac.jp/asj/edu/
1.6.2 博物館・科学館との連携
2006年はいくつかの博物館・科学館を巡り、直接館長さんや現場の方などにお話を伺いました(国立科学博物館、科学技術館、静岡科学館、浜松科学館等)。
また、国立科学博物館では「音の科学教室 ―音のふしぎ・声をつくろう―」を2006年10月に開催し、小学1年生から中学1年生まで11名の児童・生徒に参加していただきました。この科学教室は日本音響学会との共催で行われ、運営に当たって音響教育調査研究委員会有志の協力をいただきました。
なお、上記の科学教室の様子は、ハワイで行われた日米音響学会ジョイントミーティングの音響教育セッション2pEDa Education in Acoustics for Childrenにおける招待講演[2006_15]の中で披露しました。
1.6.3 高等学校の物理の教員によるサークルを取材
2006年8月に高等学校の物理の教員が集まる愛知・岐阜物理サークルを取材しました。そのサークルでは、物理の教員がいかに生徒にわくわくさせるような物理教育を行うかを考え、日々さまざまな教材開発やデモンストレーションの工夫について議論し合っています。取材の結果は、1.5.1節にて前述した日本音響学会AST誌における小特集“Amazing World of Sounds with Demonstrations”の中のInvited Review [2006_08]、ならびに、やはり前述の日米音響学会ジョイントミーティングの音響教育セッション2pEDa Education in Acoustics for Childrenの中の招待講演[2006_14]にて報告しました。
なお、取材の際に収録した動画は、1.5.1節で紹介したウェブページにてご覧いただけます。
1.6.4 日米音響学会ジョイントミーティング
前述の通り、私はアメリカ音響学会音響教育委員会委員でもあり、また日本音響学会音響教育調査研究委員会委員長でもあることから、音響教育分野のオーガナイザや座長などを仰せつかりました(1.4節参照)。
1.6.5 日本音響学会誌に連載企画「音の博物館」
前述のこの企画は、音響教育調査研究委員会が中心となって進められています(1.5.2節参照)。
1.7 日本音響学会音バリアフリー調査研究委員会
新しく委員会が発足し、音声分野の代表として委員に任命されました。早速、2007年春季研究発表会の場で、スペシャルセッションを委員会で企画しました。
1.8 日本音響学会国際渉外委員会
2005年度から引き続き、委員を続けています。
1.9 日本音声学会
評議員と企画委員を引き続き務めました。さらに、2006年は学会80周年にあたるということで、80周年記念大会の運営委員としても尽力いたしました。特に、80周年を記念してDVDを制作したことは、いい思い出となりました。
2. 音響教育・声道模型
2.1 進化し続ける声道模型
肺の模型と頭部形状模型について、日本音響学会のAST誌にてAcoustical Letterにまとめました[2006_02]。また、1.5.1節で紹介したInvited Reviewでも触れられています[2006_08]。
3音響管モデルによるスライド式声道模型を開発し、これを日本音響学会のサマーセミナー(1.2節参照)のミニアクティビティー、ならびに国立科学博物館で開催した「音の科学教室」(1.6.2節参照)で参加者と一緒に工作をしました。工作では、このスライド式声道模型のための音源として、リード式音源も一緒に自作しました。詳しくは、AST誌に掲載されたAcoustical Letterをご覧ください[2006_05]。
上記の肺の模型・頭部形状模型と、スライド式声道模型は、共にハワイで行われた日米音響学会ジョイントミーティングの音響教育デモセッション2aED Demonstrations & Tools in Acoustic Educationにて披露しました[2006_13]。
2.2 声道模型のウェブページ
声道模型を紹介する荒井研のウェブページが、母音生成の解説文とともに公開されています(日本語と英語の両方)。URLは、以下の通り:
http://www.splab.ee.sophia.ac.jp/Vocal_Tract_Model/
1.6.1節でも述べた日本音響学会音響教育調査研究委員会のホームページでも、音響教育教材のページがあり、その下で荒井研の声道模型教材が公開されています。
2.3 Digital Pattern Playback
音声のサウンドスペクトログラム(声紋)から音声を復元する装置として、Haskins研究所で開発されたPattern Playbackがありますが、それをディジタル化したDigital Pattern Playbackを私たちが開発し報告しました[2005_26, 2006_06]。
このDigital Pattern Playbackのデモを日米音響学会ジョイントミーティングの音響教育デモセッション2aED Demonstrations & Tools in Acoustic Education [2006_13]、ならびにその場で飛び入り参加する形式の音響教育セッション2pEDb Take-5にて披露したところ、大反響でした。その後、英語版Wikipediaでも私たちの開発したDigital Pattern Playbackは紹介されています。
Digital Pattern Playbackのウェブページ:
http://www.splab.ee.sophia.ac.jp/Digital_Pattern_Playback/
お試し版は以下のURLで体験可能です:
http://bass.splab.ee.sophia.ac.jp/~k-yasu/dpp3.html
以下の英語版WikipediaのページにDigital Pattern Playbackの記述があります:
http://en.wikipedia.org/wiki/Pattern_playback
2.4 小学生向け教材
我々が作った肺の模型の写真が、2005年に引き続き進学教室サピックス小学部の教材に採用されました。
2.5 声道模型のデモンストレーション
2006年も声道模型のデモンストレーションを様々なところで行いました:
- 日本音響学会サマーセミナー
- 日米音響学会ジョイントミーティング
- 上智大学全学共通科目「マルチメディア情報社会論」
デモを含めた講義を行いました。 - 理工学部共通講座「ヒトの生物科学」
デモを含めた講義を行いました。 - 横浜共立学園高等学校
体験授業にて、講義とデモを行いました。 - 多摩リハビリテーション学院
音響学IIの集中講義の中でデモを行いました。 - 国立科学博物館
「音の科学教室」にてデモと声道模型の工作を行いました。
3. 国際共同研究ならびに国内共同研究
3.1 MIT
在外研究中にお世話になったProf. Kenneth N. Stevensが率いるSpeech Communication Groupのメンバー、Dr. Janet Slifkaを前述の国際ワークショップInternational Workshop on Frontiers in Speech and Hearing Researchに招待しました(1.1節参照)。
3.2 Silicon Speech
Dr. Steven Greenbergらとの共同研究も書かれている本Dynamics of Speech Production and Perception (IOS Press, 2006)が出版されました。
3.3 Norwegian University of Science and Technology (NTNU)
以前から親しくさせていただいているProf. Peter SvenssonとProf. Dawn Behneとの共同研究に関し、その成果を学会で発表しました[2006_11, 2006_21, 2006_25]。程島奈緒の学位審査に際し、Prof. Peter Svenssonには副査としてテレビ会議システムを介して審査に参加していただきました。
3.4 石川工業高等専門学校
字幕プロジェクト(4.2節参照)に関して、金寺登先生と共同研究を進めています。その成果は[2006_17, 2006_40, 2006_41]に。
3.5 北海道医療大学
荒井研で共同研究員を5年以上されていた小松雅彦先生との共同研究の成果は[2006_32, 2006_43]に。
4. 産学連携
4.1 NTTアドバンステクノロジ株式会社(NTT-AT)
荒井研が技術提供した声道模型教材VTM-10は引き続き高い評価を受けていますが、欲しいと言ってくださる方がいる一方で在庫が少なくなったので20セットが追加製造されました。しかし、その在庫も少なくなっているようです(2007年現在)。
声道模型教材VTM-10のホームページ:
http://www.ntt-at.co.jp/product/vtm10/
4.2 株式会社フジヤマ
2004年から株式会社フジヤマ(吉井順子社長)と共同プロジェクトが進んでいます。荒井研側のプロジェクトメンバーは、網野加苗、藤樫佑樹、古賀綾子、加島慎平、松浦杏子、Pek Kimhuoch、陳暁馥、長谷川敬。ディジタル動画における音声検出を利用した字幕制作に関して、2006年は引き続き暗騒音の少ない音声について音声区間の自動検出実験の結果を報告しました[2006_17, 2006_40, 2006_41]。
株式会社フジヤマのホームページ:
http://www.fujiyama1.com/
4.3 TOA株式会社
荒井研の拡声システムに埋め込む音声明瞭度改善のための前処理に関して、TOA株式会社と共同研究が進んでいます。特に、栗栖清浩さんには大変お世話になっています。荒井研側のプロジェクトメンバーは、程島奈緒、林奈帆子、宮内裕介、村上善昭、中田有貴、久保匡史、吉田航。2006年度からは学外共同研究として本格化しています。2006年の成果はこちらをご覧ください[2006_23, 2006_26, 2006_38]。
TOA株式会社のホームページ:
http://www.toa.co.jp/
4.4 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
ユニバーシティープログラムの始まりと共に上智大学はお世話になっており、電気・電子工学科の電気工学実験Ⅳでは長年使わせていただいてきたDSK(DSPスターター・キット)について2005年夏、最新のものを寄贈していただき、実験内容も一新してから2年目を迎えました。また、DSPS教育者会議では荒井研の太田健介が発表しました[2006_44]。
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社のホームページ:
http://www.tij.co.jp/
4.5 有限会社しまだ福祉用具研(Shima-ken Japan Inc.)
「『構音認識・発声支援装置/構音認識・構音検査装置』製品化に向けた調査」と題し、(財)北九州産業学術推進機構の中小企業支援センターから中小企業産学官連携研究開発助成を受け、共同研究を行った。
しまだ福祉用具研のホームページ:
http://www.shima-ken.net/
5. 助成を受けている研究プロジェクト
5.1 科学研究費補助金(基盤研究A, 16203041)
外国語学部菅原勉先生が研究代表者で、同学部飯高京子先生、進藤美津子先生、平井沢子先生、東京工科大学メディア学部の飯田朱美先生他と共に申請した研究課題、「コミュニケーション障害者に対する支援システムの開発と臨床現場への適用に関する研究」も、2006年度で(4年の文理融合型プロジェクトの)3年目となりました(2006年度からは、研究代表者が進藤先生に変わりました)。荒井研では引き続き、3本の柱の1つである「聴覚障害児者や老人性難聴者のための残響環境下における聞きやすい拡声処理と補聴器のための音声処理方式の開発と実用化への適用」に関して、聴覚障害者や高齢者を対象とした実験など様々な研究を進めました[2006_01, 2006_02, 2006_03, 2006_04, 2006_05, 2006_06, 2006_09, 2006_10, 2006_11, 2006_12, 2006_19, 2006_20, 2006_22, 2006_23, 2006_25, 2006_26, 2006_27, 2006_28, 2006_29, 2006_30, 2006_31, 2006_33, 2006_36, 2006_37, 2006_38, 2006_39, 2006_44]。また、もう1つの柱である「コミュニケーション障害者に対するコミュニケーション支援システムの開発と臨床への応用」では、荒井研の加島慎平が飯田先生と共に声質変換技術を用いた日本語話者のための英語音声合成システムの構築を行いました[2006_12, 2006_29, 2006_39]。
5.2 科学研究費補助金(基盤研究B, 14310132)
外国語学部飯高京子先生が研究代表者で、同学部菅原勉先生、笠島準一先生他と共に進めている「文字言語習得につまずく子どもの鑑別診断と指導プログラム開発の基礎的・臨床的研究」は、2005年度でプロジェクトが終了しました。
5.3 科学研究費補助金(基盤研究B, 17390543)
昭和大学歯学部片岡竜太先生が研究代表者で進めている「4次元声道モデルに基づいた鼻咽腔閉鎖機能診断、治療支援システムの開発」というプロジェクトに、2006年度から参加させていただくことになりました。研究成果の一部はこちらをご覧ください[2006_35]。
5.4 科学研究費補助金(基盤研究C, 15530629)
外国語学部平井沢子先生が研究代表者で、同学部飯高京子先生と共に進めている「発達性音韻障害児の音韻情報処理能力の解析と言語学習指導のためのプログラムの開発」も、2005年度でプロジェクトが終了しました。研究成果の一部はこちらをご覧ください[2006_34]。
5.5 科学研究費補助金(基盤研究C, 18530762)
外国語学部平井沢子先生が研究代表者で、2006年度より「音韻障害児の音韻情報処理特徴の解明と学習支援方法の開発および実用化の研究」というテーマのプロジェクトが、3年の予定で始まりました。
5.6 科学研究費補助金(基盤研究C, 17500603)
2005年度から私が研究代表者で、「音声科学における教材を目的とした人間の音声生成機構を模擬する声道模型の開発と改善」というプロジェクトも、2年目の2006年度で終了となります(第1.2, 1.4, 1.5, 1.6の各節ならびに第2節参照)。研究成果の一部はこちらをご覧ください[2006_02, 2006_05, 2006_06, 2006_13, 2006_15]。
5.7 科学研究費補助金(基盤研究C, 19500758)
2007年度から私が研究代表者で、「声道模型を用いた『人間の音声生成機構を直感的に学ぶ』音響教育の実践」という2年プロジェクトが始まります。
5.8 オープン・リサーチ・センター整備事業
2002年度にスタートした機械工学科伊藤潔先生が代表者の「システムの設計プロセスの情報モデリングとその共有・再利用法など」に、2005年度から参加させていただいていますが、2006年度が最終年度となります。研究成果の一部はこちらをご覧ください[2006_17]。
5.9 学内共同研究
外国語学部平井沢子先生が代表で、「発達性音韻障害児の言語発達特徴の解明と早期診断プログラムの開発および治療への応用」という学内共同研究が2003年度から進められておりましたが、2005年度でプロジェクトが終了しました。
5.10 守谷育英会
2005年度より2年間の予定で採択された研究助成も、2年目の2006年度で終了となります(1.2節ならびに1.6.2節参照)。
5.11 サウンド技術振興財団
2005年度に採択された研究助成に対し、2006年は報告書を作成しました。報告書は以下のURLでご覧になれます:
http://www.sound-zaidan.com/17R10.pdf
当財団の機関誌「サウンド」に掲載された記事:
http://omosiro.com/~sound-zaidan/s21ari.pdf
6. 学内における文理融合・共同研究
6.1 外国語学研究科言語学専攻
2006年1月には、音声学研究室の卒業生でTESOLコースの遠山道子先生の博士号の学位審査会が行われ、私が副査を務めました(論文題目は、“Syllabic Markedness: Phonetic and Phonological Studies of Japanese Syllables in the Second Language Acquisition”)。2006年3月まで言語学専攻にいた網野加苗さんが、2006年4月から荒井研の所属になりました。
言語聴覚研究センターの飯高京子先生、進藤美津子先生、平井沢子先生ならびに言語障害研究コースの皆さんとの共同研究も進んでいます。2006年度の修士論文に対しては、私が2件ほど副査を務めました。また、進藤先生と平井先生には、度荒井研の修士論文の3件の副査をお願いしました。
6.2 心理学科認知心理学研究室
道又爾先生ならびに認知心理学研究室の皆さんとの共同研究も進んでおります。
7. 社会への貢献・著書など
7.1 国立科学博物館における科学教室
前述の1.6.2節をご参照ください。
7.2 著書の出版関係
7.2.1 翻訳本「音声の音響分析」
2006年7月5日に5版2刷が出版されました。
8. 荒井研内のニュース
8.1 ジャーナル論文
The Journal of the Acoustical Society of America誌に投稿していたHodoshima et al.による論文がついに出版されました[2006_01]。
8.2 理工学部共同研究員
2006年度も引き続き理工学部共同研究員は次の3名の方々です:吉井順子さん(株式会社フジヤマ)、栗栖清浩さん(TOA株式会社)、小林敬さん。
8.3 特別研究員
2006年度は、荒井研の程島奈緒と網野加苗の2名が日本学術振興会の特別研究員でした。
9. 学位論文題目
9.1 修士論文
林奈帆子
残響環境下における各種明瞭度指標と定常部抑圧処理の効果の関係:
D値と残響時間を制御した人工残響の場合
藤樫佑樹
自動音声区間検出と動画の字幕制作への応用
宮内裕介
残響環境下において高齢者を対象とする子音部を保持した母音定常部抑圧による音声明瞭度の更なる改善
山下洋介
MRIによる鼻咽腔閉鎖運動の観察:
鼻咽腔閉鎖機能パターンと舌運動との関連の検討
岩崎純二
MRIによる鼻咽腔閉鎖運動の観察:
鼻咽腔閉鎖パターンと口内筋肉の動きとの関連の検討